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山と瓦礫と捜索犬
山の中、雪の中、瓦礫の中、鼻を使って人を探す犬がいます。 そんな「捜索犬」活動の一端と興味ある自然現象及びとっておきの写真などを紹介します。
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解体建物を利用した瓦礫捜索訓練(2)
解体建物を利用した瓦礫捜索訓練 090419 その2



午前の訓練 Ⅱ 

 捜索基礎訓練の次は、瓦礫エリアから段差を下って室内に至る場所に行方不明者役(ヘルパー)を潜ませて、複雑な臭いの移動から発臭源を見出させる設定を組みました。

 ハンドラー(犬の指導手)からの距離は長くないですが、必要最小限の指示のみで探させる、犬の自主性に委ねた捜索基本訓練です。

 とはいえ、半地下状態の室内に潜む行方不明者役の臭いは、広い瓦礫状態の中を複雑に移動、分散、拡散するため、犬がそれをどのように感じ辿って行くのかをハンドラー自身が見て理解しなければなりません。
 一見、「そっちの方じゃない!」と感じても、犬に対して安易に指示を出せば「臭いを探し求める」犬に混乱を与えるかも知れません。臭いの移動は風向きの変化、場所による温度の違い、瓦礫障害物の状態などによって、複雑に変化している可能性があるからです。

 捜索エリアから明らかに逸脱したり、捜索作業とは異なる行動をした場合を除いては、犬の嗅覚行動とその反応をしっかり見抜く「観察眼」が求められます。

瓦礫から室内へ降りるGR DSC09611 
 瓦礫エリアを探し回りながら、半地下から流れてくる「潜んだ人の臭い」を感じ取り、中へ入り込むGレトリバー。

捜索訓練Ⅱの様子(Mプードル) DSC09624
 瓦礫エリアを移動しながら、潜んだ行方不明者役から流れてくる「怪しい」臭いを探し求めるMプードル。
 経験を重ねた犬たちは、あちこち移動するうちに、漂う幾つかの浮遊臭の中から「潜んだ行方不明者役」の「怪しい」臭いを見い出し、半地下室へと入って行きます。

 この「怪しい臭い」の選別や区別がどのようにして行われるのか… 
 犬にとって「当たり前の選別」がどのようにしてなされるのか… 

 犬に聞けるのなら、一番聞いてみたいところです。 


捜索訓練Ⅱの様子(Yラブ)
 かなり広い瓦礫エリアの中を移動しながら、「怪しい僅かな浮遊臭」を探し求めます。

捜索訓練Ⅱの様子(チャンス)DSC09631
 広い瓦礫エリアの先で、僅かに「臭う!」、「怪しい!」と感じているような… 捜索行動。

捜索訓練Ⅱの様子(チャンス)DSC09633
 「どこだどこだ」と言いながら歩き回っている… ような… チャンス。


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