再び・・・ 雪中捜索訓練の模様です。
2日目は天神平
4月4日の朝は上空の寒気も去り、よい天気になりました。
今日は天神平に上がっての訓練です。

いつものように、犬を引き連れてゴンドラ駅に続く回廊を・・・。

たくさんの犬で・・・ 秩序が保てるまでには少々時間がかかります。
ゴンドラが初めての犬も、問題なく落ち着きました。

一番慣れているはずのチャンスが・・・ 一番落ち着きが・・・ ない!

快晴の天神平に到着。

いつもの訓練エリアに移動。 滑降コースが以前と少し違っていて・・・ ちょっと不・満・足。
さて・・・
隠れ場所の雪洞掘りに かかるとしましょうか・・・。
(つづく)
この4月、あちこちで遅くまで降雪に見舞われました。
さる17日も・・・

朝日新聞(4月17日夕刊)
「雪」が積もりました。 朝起きてびっくり!という人も多かったに違いありません。
そして、41年ぶり・・・ 1969年と聞いて・・・ 記憶がよみがえりました。
その当時は・・・ 学校へ通う身。 雪の中登校して、授業中に雪がどんどん解けていったのを覚えています。
当時の記録発見!
当時、東京で雪が降りそうなときや台風のときなどは必ずといってよいほどラジオ天気図を取っていたので、探せば多分…
ありました!

古~く、懐かしいものですが・・・ 1969年(昭和44年)4月16日18時(ラジオ気象通報22時)と17日12時(ラジオ16時)のものがありました。
その脇には、「4.15. 東京27℃」、「17朝 東京積雪」「北日本 -11、西日本 -7」というメモが・・・。
前々日の4月15日の東京は夏日だったことがわかり、17日は積雪で、列島は平年より-7~-11の気温に下がっていたようです。
そこで、古~い資料「'66~'70 天気図集成(日本気象協会)」も引っ張り出して調べてみました。

このときの記録では、15日の記事に「東京13年ぶりに、27.2°」と書かれ、16日「バカ陽気のパターンは一変」、17日「東京遅い積雪記録」
「軽井沢33cm,松本17cm,東京2cm= 67年同日に小雪で晩雪記録」と書かれています(4月の見出しには東京3cm)。
そして「67年同日に小雪で晩雪記録」というときのものもチェック。

このときの記憶はないのですが、軽井沢 34cmなので、関東甲信北部ではかなりの雪になったことがうかがえます。
それにしても!
1967年4月17日、1969年4月17日、そして・・・ 今年2010年4月17日とは・・・
4月17日は・・・ 東京晩雪の特異日! なのでしょうか・・・。
さる11日と18日の2日間、都心の中の都心(六本木)で、解体中建物を使った捜索訓練をする機会を得ました。

現場は目新しい高層ビルの林立する谷間。 東京タワーもすぐ近くです。
4月11日の解体状況は、残建物3分の2、解体瓦礫3分の1といったところです。

捜索は室内がメインですが、ヘルパーは室外近くの瓦礫にも潜んでいます。

室内から外の瓦礫には犬だけしか行けません。

室内でヘルパーの臭いに反応するゴールデン。
気流の流れの乏しい室内では、ハンドラーに先入観が強いと犬の反応を見逃したり読み違えたりすことがあります。

階段下の瓦礫に反応するGシェパード。

4月18日の解体状況は、残建物と解体瓦礫半々といったところです

天井からの臭いに反応するGシェパード。
ハンドラーの意を衝くようなところに被災者役(ヘルパー)がいるとき、犬の反応を素直に観察しないと見逃す可能性もあります。

臭いを感じ取り、瓦礫の中に入り込んだチャンス。
チャンスはやっぱり・・・
瓦礫が・・・
好きです。
瓦礫&室内捜索の模様 つづきは雪中訓練のあとにまた。
天候急変には訳がある
4月3日の谷川岳一ノ倉沢往復では、雲一つなかった前半の好天から急速に雲が湧きだし、あっという間に雪が降り始めるという天候急変に
さらされてしまいました。
先にアップした記事の中のマチガ沢の様子をもう一度。

3日の午前11時2分のマチガ沢の様子(快晴の空に雲が出始めていた)と、帰路途中午後1時31分のマチガ沢(雪が舞う曇天)。

4月3日朝から4月4日朝に続く地上天気図。 移動性の高気圧に覆われて天気は良さそうに見えます・・・。
3日の11時を過ぎて雲が増え始めましたが、一ノ倉沢出合に着いた頃(11時40分)は、まだ谷の中にまで日差している状態です。
しかし、その後沸き立つように雲が増え、12時半を過ぎる頃から一見雪のように見える細かいあられが降り始め、13時近くには
風も強まり雪が舞い続ける状態になっていました。
帰途、マチガ沢あたりまで雪が舞っていましたが、土合が近づくにつれてほとんど止んで曇り空に。
そして、夜8時頃の土合からの山々は、きれいな星空(晴天)の下に戻っていました。
上空の寒気の谷間が近づき・・・ 通過
地上天気図だけでは良さそうな天気具合でしたが、上空の様子がわかる高層天気図には我々が入山している間に寒気が近づき、
昼を境に天気が崩れてきたことがわかります。
上空約5500m(500hP)の様子は

その約2500m下、上空約3000m(700hP)の様子は

そしてさらに約1500m下の上空約1500m(850hP)の様子。

南側に垂れ下がるような寒気の谷間が西から近づき、東へ通過していく様がよくわかります。

そしてその下・・・ 地上天気図。 どう見ても、悪天になるか否かの具合はわかりません。
2月の雪崩講習会中の天候悪化も同様に寒気の仕業でした(2月13日空の様子)。
実は、このような天気の悪化はけっこう多く見られ、今までの山行でもよく経験してきています。
発達した低気圧に伴ってその西側から寒気が入ることはよく知られてはいても、好天後に現れるこのような現象は
事前に上空の寒気の様子を調べて情報を得ておかないと、なかなか予想できるものではありません。
引き続き、マチガ沢出合での捜索訓練模様です。

隠れ役交代!

雪中捜索始めての若いゴールデンも、ほとんど迷うことなく臭いを感じ取り、探し出してくれました。

登山者の行き交う中で・・・ チャンストライ。

チャンスは臭いを感じると、どんどん掘っていきます。
よほど厚く、固く、あるいは深くにしておかないと・・・ 隠れ役に到達してしまいます。
発見動作としては問題ありませんが・・・ 訓練としてはちょっと「困るんです」。
一通りの捜索基礎訓練を終えて、今日の宿泊先(土合山の家)へ。
途中から参加の人と宿前で合流。
そして・・・
究極の差入れ!

まだ夕食前だというのに・・・ こんなものを肴に・・・ 乾杯!

話題のクロマグロに・・・ ウニに・・・ ホタルイカに・・・ ホヤの塩辛、鯨のたたき!
そして・・・

こんなものも・・・
疲れた身体に、うまい肴と酒・・・
至福の時・・・。
(つづく)
天候悪化で、早めに林道沿いの雪道を戻ります。

時間はまだ午後1時をまわったばかりですが、夕方のような感覚を受けてしまいます。

天気に関係なく、犬たちは明るく元気!

着いたマチガ沢出合の様子は写真右の如し。 晴れていた午前中(写真左)とは大違いです。
出合付近には イグルーなのか、カマクラなのか・・・ いくつかの雪洞様のものが残されていました。
これを利用しない手はありません!
さっそく、簡易な捜索訓練を行ないました。

雪中捜索経験のある犬は、余計な臭いの少ない中でしっかりと雪中からの臭いを探し出してくれました。
雪中捜索の前半は「高鼻」、後半は「地鼻」が中心になります。

雪上を移動する段階で、雪面に漂う薄い臭いを感じ、そして雪中からの臭いを見出す・・・。
犬って・・・ たいしたもんだ!

告知している犬のそばに寄って、吠えてる姿と、雪雲の合間から顔を覗かせている太陽を同時に収めました。
安定した告知ができるようになった犬にとって、私の姿をたいして気にはしません。
こんなことも・・・
「訓練の一つ」といえば・・・ 言えます。
(つづく)
谷川岳雪中捜索訓練 100403~04 その4
一ノ倉沢 天候急変(悪化)
晴れた中の絶景を期待して一ノ倉沢に着くなり・・・
みるみるガスが稜線を覆い、白いものがチラホラ。
まずは一息いれて、周辺でごく簡易な訓練をしました。
今回は出合脇の林間地にある休憩所でくつろぎましたが、その間に一ノ倉の岩壁上部はガスで隠れ風も冷たく
あまりのんびりできない状況になってしまいました。
移動性の高気圧が覆い始めてこの始末。 またも・・・ 多分・・・ きっと、かの仕業。
その検証はあとで行なうにしても、恨めしい空模様!
こまかい雪と思っていたら、こまかいアラレでした。
大気不安定下で生まれた雪であることが想像されます。
コーヒーを飲もうとお湯を沸かしていたら・・・ 風は強くなり、雪の降り方もけっこうな勢いになってきて
撤収!
一ノ倉絶景での写真をあきらめ、とりあえず 記録的記念撮影!
雪降りしきる一ノ倉をあとに、帰路につきました。
(つづく)
桜と瓦礫の記事で雪中訓練模様がすっかり遅くなってしまいました。
では、4月3日の谷川岳一ノ倉沢ツアーと捜索訓練模様から順次・・・。

関越道からも見えますが、水上ICを降りた先のコンビニ付近から見る谷川岳。
オキ、トマの耳の双耳峰(そうじほう)が谷川岳の目印です。
マチガ沢への道

春の残雪期、昨年末とは雪の量、雪の質がまったく違います。

林道は多量の雪で埋まったところ(冬の間比較的が弱くて雪が溜まりやすいところや斜面から落ちる雪のあるところ)と、雪が少なく路面の出ているところがあります。

天気が良いと・・・ 気持ちいい雪上歩行です。

ご主人の到着を待つ?

雪に不慣れな若い犬が・・・ 難儀しています。
しかし、実は犬よりも人の方がはるかに危険です。
林間地とはいえ林道下の斜面の傾斜はけっこうあり、雪がしまっている分、瞬時に危険を回避できないと滑落して致命傷を負う危険が潜んでいます。

マチガ沢に到着。

快晴だった空に、雲が少し出始めていました。
(つづく)
次は、まだ2歳半の若いゴールデン。

地道に経験を積み重ね、いい仕事ができるようになってきました。
見た目よりも逞しさをましてきた・・・ 娘さんです。
その次は、脂の乗った・・・

安定した作業を続ける黒ラブ。
周辺にいる人(ハンドラーを含めて)の動きに影響されること無く「探し者」をきっちりやってくれます。
そして、脂の抜けた!? チャンス再び。

ヘルパーのいないエリアから・・・。

「探し者」特定!
いろいろありますが・・・
いろいろな捜索訓練の中でも「瓦礫が好き!」・・・ な ことは確かなようです。
解体中建物使用瓦礫捜索訓練 100328 END
午後の瓦礫 初級訓練模様です。

瓦礫的な足場になかなかなじんでくれなかったスタンプーも、だいぶん慣れてきました。
身軽で脚長なのですから・・・
特典を生かしてくれれば捜索の能率アップは間違いありません。

「知らない人」苦手だったゴールデンもだいぶん強くたくましくなってきました。
こんな瓦礫で、「楽しい」「嬉しい」経験を積み重ねていけば・・・。

こちらのスタンプーは身体的特典を生かして積極的な行動をしてくれます。
「吠える」反応がまだ不十分ですが、瓦礫であるないにかかわらず、普段の訓練の中で強化していけば解決されていきます。

こちらのトイプードル、まだ「捜索」を十分楽しめていませんが、「気持ち」が↑↑↑になっていけばいい作業につながるものと期待しています。
(つづく)
再び・・・ チャンスの番です。

ハンドラーがヘルパーの潜んでいる場所を分かっているときは、臭いを感じていてもそれ以外のエリアを探らせるようにます。

一つ一つのエリアを丁寧に探らせるように促します。

臭いを捉え、特定できるエリアでは自主的な行動に委ねます。

特定できる場合も迷う場合も、特に指示を出さず、チャンス自身に考えてもらいます。 考えてくれれば・・・。
犬にもよりますが、自分で判断して、そこで反応することもあれば、「この裏?」といった様子で確認しようと裏へ回るような行動をする場合もあります。
そんな行動と学習の積み重ねで、より「賢く」なってくれればしめたものですが・・・。
しかし・・・ 違った意味の「賢さ」が 作業に水を差す場合もあります。
ラブやゴールデンに多く見られるような 気がしてなりません。
もっと 「素直に! 頭を使ってくれヨ~ 」。
(つづく)
解体中建物使用瓦礫捜索訓練 100328 その7
午後の瓦礫捜索訓練は、反対側の棟を使いました。
工事関係者が、訓練のためにと一部にガラを積み残しておいてくれました。感謝!
残された階段と部屋の一角にヘルパーを潜ませ・・・ 臭いを探り当ててもらいます。
ヘルパーから出る臭いをどこでとらえ、どのように辿っていくか・・・ 犬によって多少の違いはありますが、風の動きが大きく違わない限り
多くの場合共通の道筋を辿ります。
臭いをとらえやすいだけでなく、その臭いを追うために「行動しやすい」というのも、探り当てる大きな条件の一つです。
大型犬と違い、地面に近い臭いの方が影響しやすい小型犬であっても、経験を積んだ犬は浮遊臭をうまく見出して探って行きます。
そして、小型犬にとって不利な瓦礫歩行も「辿りやすさ」を意識しながら上手にこなして行けるようになります。
(つづく)
解体中建物使用瓦礫捜索訓練 100328 その6
経験犬訓練の次は、設定を変えての初歩犬基礎訓練です。
この日は初歩犬の訓練と経験犬の訓練を交互に行ないました。
臭いの流れは均一連続なものではなく、濃淡の違いをもった断続的なものです(煙の移動に似ています)。
まずは、瓦礫の中での行動に慣れさせ、簡易に臭いを捉えられる状態の中で・・・
瓦礫周囲の状態で臭いの流れはイメージとは違う場合も多くあります。
ごく簡易な設定でも瓦礫に慣れていない犬は、臭いを「感じた」と思えば、また「見失う」といった様子も見られます。
臭いを追って、感じる場所に近づき、普段の訓練と同じように「吠えてもらう」ことに慣れてもらいます。
人の目では「なんで?」と思うように、「臭いが行方不明」状態になるときもあります。
犬が移動しながら自分自身で気づくことが大切です。
強い意欲、足場の強さは探すことに大変有利ですが、しっかり吠えられなければ役に立ちません。
初歩犬の場合、「どんな所でも」「どんな人にでも」吠える自信を身につけさせることが基本です。
もちろん・・・ 楽しく、嬉しく、面白く!
(つづく)
今回の解体瓦礫ではヘルパーが潜める場所がかなり限定されてしまうため、近接してから特定しにくいという設定はなかなかできません。
そのかわり、囲われた解体中建物の構造からくる複雑な気流の影響を利用して、経験犬がより自主的に臭いを探し、辿るための訓練を行ないました。

ヘルパーの潜む場所は同じでも、臭いの死角のような、最初とはまったく異なる場所からチャンスを出しました。
すると、何となく感じる臭いの断片を追いながら・・・

気が付けば、2階に上がり・・・ しかし、そこは抜けた床ばかり・・・

臭いを追い求めている犬に、そして危険な場所にいる犬に、あえて余計な指示を与えることはしませんでした。
しかし・・・ 3階部まで登ってしまい・・・
「勘弁してくれよ~」「無茶はやめてくれ~ 」と祈るばかりです。

多分、臭いはごく薄く不明確、コレといった「気になる臭いが見当たらない」ことに気づき・・・
ようやく、階段を下ってきてくれました。

一階部分に戻り、上で感じた以上に明確な臭い(断片)を感じているはずです。
そして、探し動き回るうちに・・・

先ほどと同じ箇所(チャンスは同じとは思っていないでしょうが)に、明確なヘルパーの臭いを発見。
最後は、麻巻きの引張りっこで・・・ Get!
いや~ 何事もなくて・・・ よかった~
(つづく)
瓦礫訓練その3に引き続き、経験豊富な犬たちの様子を

瓦礫の中で擬態してしまうような瓦礫色のMシュナウザー。
見た目以上に身軽に移動しながら、ヘルパーからの浮遊臭を辿って探り出してくれます。

脂の乗った黒ラブ(脂肪が増えたという意ではありませんヨ)。

臭いを捉えれば、あっという間にヒット&バーク。

チャンス待機中。
他犬がやっているときは「自分の仕事の番ではない」と…
思っているかは別にして、わざと作業中の犬を前に待機させてます。

他犬の捜索、発見場所を見せていても、犬を出す位置を変えてしまえば「視覚の影響」はほとんどありません。
普通に鼻を使って・・・ 「どこだ、どこだ、どこだ~ 」
「ここだ~! ここだ~!」 「麻布欲ぃ~ 欲ぃ~!」
Get!
(つづく)
突然ですが… 献血再び
昨年12月、捜索犬関係者の犬の治療のためにチャンス他何頭かの犬が献血をしましたが(チャンスの献血)、このとき犬の医療に貢献するためのドナー登録をしました。
手術等で輸血が急に必要となったときにお互い協力しようというシステムですが、その連絡は「突然」やってきます。
相手の犬の状況と医療体制の準備の両方に間に合う登録犬が関与しますが、今回はチャンスに「可能ならば・・・」と依頼がやってきました。
「呼ばれちゃった~」 でも、「まだまだ、血の気が多いから 役に立ちますヨ~ 」
まずは・・・ ちょっと血を頂いて・・・ 相手の犬との血液適合検査。
同時に一般的な血液検査やミクロフィラリア等の検査も行ないます。
検査を終了して、少し落ち着きました。 しかし、それまでのコトは・・・ 語るまい。
適合検査 OKの結果を得て・・・ いよいよ献血です。
獣医さんとスタッフの方に献血の様子の撮影をお願いしました。
「痛くしないでヨ~」 なかなか いい子してますね~。
じっくりと・・・ 本日の献血は、200mlでした。
「終わったよ~~」
血の気が多いから・・・ ぜ~ん全、平気!
でも、今日のご飯は栄養たっぷりです。
お疲れ様! ありがとネ!
谷川岳雪中捜索訓練 100403~04 その1
4月3日~4日の2日間 谷川岳雪中訓練を企画、行ってきました。
今回も天気に恵まれたので・・・ 昨年末と同様(一ノ倉沢出合にて)一ノ倉沢往復ツアーを実施。
残雪のマチガ沢を前に記念撮影。 今回は三峰川(深山訓練キャンプ三峰川)や吊橋ツアー(吊橋ツアー)でおなじみの若い犬も参加。
二日目の4日はいつもの天神平一角(春山雪中捜索訓練)で訓練です。
埋没者捜索、チャンスはもう・・・
至福の時?
昨年のこの時期は雪崩遭難者捜索(北アルプス抜戸岳雪崩遭難者捜索 )に参加し、春山雪中訓練は行なわなかったために2年ぶりの訓練となりました。
久々の春山訓練でしたが、天気に恵まれ(実は急変も・・・ )
楽しく、美味しく! 充実した2日間を過ごすことができました。
つづきはまた・・・ 瓦礫捜索訓練のあとで。
解体中建物使用瓦礫捜索訓練 100328 その3
次は熟練?犬です。
隠れ場所の設定はそう難しくはありませんが、出す位置や距離を離して自主的な捜索へつなげます。
臭いの断片を辿っていくうちに、裏の階段部から2階に上がっていきました。
解体中瓦礫の中は、建物に囲われているため、臭いを求めて探す犬にとっては「見た目よりずっと複雑」な環境です。
上の階は床が無かったり、階段が途切れていたりで危険なため、下に誘導し、まもなくヘルパーの臭いを特定。
ヘルパーの臭いをとらえて段差を登る黄ラブ。
ヒット&バーク。
臭いが出てくれば・・・ 吠えないわけにはいきません。
段差を抱きかかえて降ろします。
現場の状況、瓦礫の状態によりけりですが、現場的な訓練の一つとして抱き降ろしたり抱き上げたりすることに慣れておくことも大切です。
日本では犬自身に登らせたり降りさせるのが一般的ですが、捜索犬先進国スイスの訓練などでは「ごく当たり前」に犬の上げ下ろしが行なわれています。
捜索中の人と犬の観察は、自分の犬を動かす上でとても良い勉強になります。
ただし・・・ 冷静な観察と科学的な見方を常に意識していないと・・・
「断定」や「思い込み」あるいは「勘違い」などに陥りやすい・・・ ので
気をつけます。
(つづく)
まずは初級犬から、ごく簡単な初歩訓練を・・・
とはいえ、解体瓦礫に慣れていない犬は、単に足場の良し悪しよりも破砕コンクリート臭など「解体現場独特の環境」に
影響されてしまうようです。
まずは「こんな環境に慣れさせる」ことが第一です。

初級犬の中には、足場処理の苦手なタイプと、探す動きには問題なくても瓦礫の中のヘルパーになかなか反応(吠えられない)タイプが見られます。
上のスタンプーは、足場が苦手でとても慎重ですが、ヘルパーへの咆哮はしっかりできます。

このスタンプーは、悪い足場にあまり影響されませんが、ヘルパーへの咆哮に躊躇するタイプです。

このTプードル、足取り、身の軽さはかなりのものですが、捜索の面白さをまだ掴みきれていないようです。
瓦礫の中での探し物(者)が面白くなれば、いい仕事をしてくれそうです。

このゴールデンは初歩犬ではありませんが、基礎のキを確実に行うために参加しました。
人の目にはどうってことのない設定ですが、経験の浅い犬にとっては意外とすんなりいかない場合も多く見受けられます。
「楽しく面白く」そして「いいことあり」の基本を大切に・・・。
(つづく)