
これは4回前のブログで紹介した写真ですが、この捜索(訓練)の流れの中では前記事の最後の写真から次の部分でした。
この前、左壁面上部に向かって嗅いでいましたが「上から臭いがきているのではない・・・ 」と感じたのでしょうか。
そして

「強い臭いが下の方から来ている・・・ 」と気づいたようです。
でも、ちょっとハラハラさせられるような場面。

ヘルパー(被災者役)は→のところに潜んでいました。
一見無謀で危なっかしいように見えるチャンスですが、あまりに「無鉄砲なこと」はしませんでした。
近づきたいからといって、衝動的に飛び出したり、飛び降りたりはしませんでした。
無謀で大胆に見えてもある意味「怖がり」でもあったようです。
「安全確保のための怖がり」は良いことだと思いますが・・・ チャンスにとってそんな意識にはなかったでしょう。
まぁでも、登ってしまって降りれない、動けない・・・ ようなことは今までのブログ(向こう見ずなやチャンスのタイヤ)でも紹介しましたが・・・。

臭いの元を理解して、下に降りてヘルパーのもとへ。

麻巻きをもらえるまで、吠え続けました。
よかったね! チャンス。
チャンス3歳9ヶ月の解体建物捜索訓練 END
本格的瓦礫の中の捜索
まだまだ経験的には浅いチャンス3歳9ヶ月(2006年7月17日)にとって、瓦礫(解体建物)らしい瓦礫の捜索訓練はこれが3度めでした。
それでも、幼犬の頃からの足場特訓(というよりはひたすら当たり前にするだけ・・・です)が効いていて、足場の悪さには
「へっちゃら」という頼もしい犬でした。

この日の午後、解体中瓦礫の一角にヘルパーを潜ませました。
臭いを感じて、比較的早くにヘルパーの居場所を特定するかと思っていたのですが・・・。

犬であるチャンスは、人の視覚とは違った嗅覚による「感じ方」で思わぬところへ移動して行きました。

たしかに! ヘルパーから出る臭いを感じているのですが・・・。

直接的な臭いではなく、この構造の中で複雑に移動、滞留する臭いを感じていました。

上の写真のような行動を犬がとったとき、ハンドラーとしては果たしてどのような判断ができるでしょう。
ヘルパー(被災者役)がどこにいるのかわからないとき、そして明確なアラートがない場合で、このような行動、あるいは次回ブログに示す
写真の行動を見て・・・ いくつかの推論(埋没不明者位置の推論)のできることが求められます。
さて、ヘルパー(被災者)役はいったいどこに潜んで(埋もれて)いるのでしょう。
チャンス3歳9ヶ月の解体建物捜索訓練(つづく)
残されていた室内部分の捜索
解体中でまだ残っている室内部分を使った捜索訓練も行いました。

室内捜索といっても、このときの状況は比較的通風のある開放的な空間でした。
それでも、ヘルパーから出る臭いは室内空間で複雑に移動し、臭いの出処をすぐに見つけるというわけにはいきません。

断片的に感じる臭いはいろいろなところに存在するようです。
チャンス(犬)にとっては、人間の経験からくる視覚的な判断のような「そんなところに居るわけないじゃん」などという意識、感覚はありません。
純粋に、素直に、健気に・・・ 臭いの出処を探り続けます。

「ここ!」「ここだ!」と見つけ出しました。

跳びます、跳びます!
「麻巻きが欲しい!」だけでなく、チャンスはいつもヘルパーのもとに辿り着きたいという欲求が強い犬でした。

近づけないもどかしさが・・・ 吠える動作につながります。

「ここだよ~」「はやく~」と訴えているように見えます。
チャンス3歳9ヶ月の解体建物捜索訓練(つづく)
これまでたくさんの瓦礫捜索訓練の写真をこのブログで掲載してきましたが、ブログを始める前から、チャンスの瓦礫訓練模様の
記録はたくさんあり、その中から2枚選んでみました。

2006年7月17日、目黒の解体瓦礫で捜索中のチャンス
3歳9ヶ月の若いチャンスですが、こういう場所が得意でした。

2006年11月19日 墨田区内。 解体瓦礫の中に潜ませたシグマシュード臭を探るチャンス(4歳1ヶ月)。
シグマシュードは生体よりも臭いの出方が弱いので、鼻をつけて探す必要があります。
瓦礫の中のチャンスは、自分の姿を誇示するかのように・・・ いつも得意になって探してくれました。
チャンス君、楽しくがんばってたね。
2007~2009年の夏
今年の夏の暑さは気温のグラフを見ただけでも「猛暑」と「熱帯夜」のすごさがわかりますが、同じ期間を、
3年前の夏から昨年までの夏(2007年~2009年)の気温(最高最低)をグラフで比較してみると

2007年から昨年までの3年間の夏は、気温だけをみると昨年のやや低温傾向を除いて、特別高温でも低温でもない比較的「普通」の夏でした。
これは東京練馬(アメダス)という1ポイントでの記録ですが、今年の「暑い夏」といちばん異なる点は、ジグザグな変化模様でしょう。
すなわち、暑い日もあるが涼しい日が時々混ざるという具合が共通していて、これが夏を「普通」らしくしてくれています。
高温の夏
しかし、最高気温の更新があったり、熱帯夜や夏日の日数などがやたらと多くなる「暑い夏」は少し様子が違います。

今年の夏と気温の高さや記録でよく比較される1994年や1995年の夏の様子をみると、とくに1995年の様子が似ています。
時たま現れる涼しい気温の「切れ込み」が少なく、暑い日々が長く続いています。
さらに今年は、7月中頃から9月上旬までの長い期間、最低気温を含む高温傾向が維持されました。
暑い日々が続いても、涼しい日が時たまやってくれば感覚的にも大分楽な記憶が残りますが、今年はその「涼」を感じさせる日が
ほとんどありませんでした。
冷夏の夏
暑い夏と間逆の典型的な冷夏の記憶は、「米凶作」&「インディカ米輸入」の1993年の夏が強烈です。
その後、2003年の夏もかなりの冷夏に見舞われました。
関東の中の南関東、さらに都市部の東京都練馬のデータだけでは正確ではありませんが、そういう傾向のあった夏の一例としては
示すことができます。

こういう冷夏のときは、見てわかるとおり寒いと感じるような低温の日々が何度かやってきて、気温のグラブも大きく上下しています。
真夏に最高気温が25~20℃を下回り、それが何日も続けば・・・ 寒い!
このグラブには記載されていませんが、こういう夏は日照も乏しく、稲をはじめ夏に成長する植物類に大きな打撃を与えます。
冷夏にはなってほしくはありませんが、さすがに今年のような平年を大きく逸脱するような「猛暑」にもなってほしくは
ありません。
猛暑があっても、冬がしっかりと厳しい寒さになって、冬型が続くような冬になってくれれば、
いろいろな意味でよいのですが・・・
めちゃくちゃ暑い夏とやたらに暖かい冬・・・
このパターンだけはなってほしくないと願うばかりですが、年々その傾向が強まってきています。
今年の夏はとても暑い夏でした。
連日猛暑の話題と熱中症のニュースが流れ、各地で最高気温や猛暑日の記録更新が続く異常な暑さ。
とにかく7、8月そして9月と・・・ 呆れるほどの暑い日々。30℃くらいだと「今日は涼しい」などと感じてしまうほど身体が暑さに
慣れてしまって、昨日一昨日と気温が下がると寒い!
この夏はどんな具合だったのか、東京でも一番暑くなる(観測地点がもっとたくさんあれば別のところの方が暑いかも)ので有名な
練馬の気温(気象庁アメダスデータ)より6月1日から9月15日までをグラフにしてみました。

6月から最高気温が30℃を越える日がけっこう出ていますが、7月中ごろから35℃を越える日が続出。
8月中旬から9月上旬にかけては連日のように猛暑日。
グラフの形から見えてくるのは、例年時々現れる涼しい日がとても少ないという状態です。
さらに、最低気温が25℃を下回る日がほとんどない「熱帯夜」続き・・・。
だらだらと・・・ 高温が続く 暑~い 夏でした。
では、今までの夏はどうだったのか。
よく今年の暑さ更新で比較される、1994年や1995年の夏はどうだったのか。
次回検証。
チャンス9ヶ月の三峰川、最終は再び自分が撮った写真から。
これもリバーサルフィルムから拾い上げで原版からはかなり・・・ 画質が落ちています。


チャンスが自分で拾った木片をビンゴに見せるように銜えて近づきました。
ビンゴは気にとめませんでしたが、このあとチャンスは(多分)わざと、水面にこの木片を落としました。
でも残念ながら・・・ ビンゴはそれに気づかず、右の方へ行ってしまいました。 「あ~あ」

河原に落ちていた細長い流木を見つけて、銜え上げ、得意そうに持ってきました。
レトリバーらしいチャンスの成長過程(?)でした。

巫女淵の延命水前にて座らせ、「マテ・・・ マテ!」で記念撮影。
まだ落ち着かないチャンスにとって、短時間でも難しいひととき。
湧水がまるでチャンスに注がれているように見えますが・・・ そう見えるだけです。

チャンス2度目の巫女淵の滝直下にて。
ビンゴはさすがに落ち着いていますが、このときのチャンスは落ち着き無く、残念ながらいい瞬間(表情)は撮れませんでした。

三峰川林道脇にある大きな岩の上で・・・。
とても仲の良い写真に見えますが・・・ ほんのつかの間の一場面です。
チャンスの三峰川 とりあえず一旦END
先輩たちの三峰川
チャンスの生まれる1年3ヶ月前の2001年7月、捜索犬関係者を初めて三峰川に連れてきました。
そのとき参加したのは、ビンゴ(8歳)とゴールデンのシェリー、ラブラドールのグッチとユウキ、そしてMダックスのドレミの総勢5頭。
三峰川の林道を歩き、林道脇の大きな岩の上に鎮座させ、記念撮影を行いました。
もう9年も前になる・・・ 大先輩たちの三峰川です。

一見、落ち着いていい形に収まっていますが・・・ (中央がビンゴ)
ほんの一瞬の切り抜き場面(出来事)です。
このときは、三峰川をバックにした林道の一角でも記念撮影を実施しました。

こんな写真・・・ できそうでできない、貴重な場面かもしれません。 左から、ドレミ、ユウキ、グッチ、シェリー、ビンゴ。
滝とチャンス
すでに何度かアップしている7ヶ月のチャンスと10歳のビンゴとの巫女淵の滝での写真ですが、
「マテ!」「マテ!」と言いながら「念」を入れて撮り続けた写真なので・・・
再びアップします。



・・・面白い 顔。
全ての写真、狙って思い通りに撮れるものではありません。
偶然と必然、意気込みと運・・・
一瞬、一瞬が、貴重な瞬間。
二度と撮れない瞬間。
そんな意識と気持ちを持つことが いかに大切か・・・。
撮れなくなって・・・ 悔いは いつまでも残ります。
チャンスの三峰川(つづく)
石に興味をもったチャンス、先輩「石齧り」「石銜え」犬のビンゴが銜えている石が気になって仕方がありません。

「ねぇ、ねぇ、ちょっと」 「ソレ・・・」。

「これはオレんだ!」「やらないョ」

「ちょうだい!」「それ、ちょうだい!」

「ダメだって」「ヤメれって!」

「あ~ぁ 」

「自分でさがさなにゃ・・・ ダメかぁ・・・ 」
まだまだ知らないことたくさんの7ヶ月のチャンス。
少しずつ、自身の個性を歩みだし始めていました。

林道の脇にある大きな岩の上に鎮座。
鎮座の「マテ」もまだまだ不確実ですが・・・
写真を撮る「間」くらいは、我慢できるようになりました。
ところでこの岩、この写真を撮ったさらに2年前、2001年7月1日にビンゴをはじめ5頭の先輩犬と記念撮影をしたことがあった岩舞台でした。
その写真は・・・ 次回に。
チャンスの三峰川(つづく)