消防救助隊との合同訓練で、第一発見現場を救助隊に任せ、「未だ消息不明」のもう一人(設定)を探すために別のエリアを
捜索させます。

捜索する我々はどこに潜んでいるか(どこに埋没しているか)は知らされていないので、犬に任せるしかありませんが・・・
ほどなく別の箇所の臭いをとって、咆哮特定してくれました。
指揮本部とは瓦礫を挟んで視認できない位置なので、ハンドラーやサポーターとの無線交信で状況を報告してもらい、
救助隊が到着するまで現場待機。 到着後に特定箇所を報告してもらい、退去させました。
第一発見現場では、コンクリート壁を開ける作業が続いていました。


ようやく開いた開口部から、ファイバースコープ等による検索が行われていました。

コンクリート壁に開けられた穴。
限られた道具で固い瓦礫(コンクリートの塊)を除去するための労力は並大抵のものではありません。
捜索犬が「ここに人がいる!」と示すことができても、救出するための十分な機材、人力がなくては救える命も救えない・・・。
そういう例は今までの地震被災地で多く見られた非情な現実です(四川大地震)。
被災現場では、「犬よりも重機!」「犬よりも救出機材!」と言われても仕方のない現実のあることを
忘れてはなりません。
もちろん、その両方の力が発揮できるに越したことはないのですが・・・。
さて、合同訓練を無事終えて

最後に、訓練関係者全員で記念撮影!
捜索犬模擬連携訓練 END
去る11月20日、埼玉県の国際消防救助隊との合同訓練に参加する機会を得ました。
犬5頭とハンドラーが参加、そして「チャンスのいない」私も・・・。
合同訓練の流れは、訓練用瓦礫を「中学校の校舎が倒壊した現場」に見立て、「土曜の午後で生徒は帰宅、職員2名が瓦礫内に」行方不明状態
という設定で行われ、救助隊隊員による事前調査(安全確認、声掛け反応、有毒ガスの有無確認等)を経て、到着した私たち(捜索犬関係者)に
不明になっている要救助者の位置(埋没地点)を特定させ、救助隊による救出作業を行うという合同連携訓練です。

瓦礫内の要救助者(行方不明者の生体臭)に反応を示しました。

その後、捜索犬の1頭(ゴールデン)が明らかな反応、咆哮(特定)。

犬に反応があり、咆哮特定のあったことを指揮本部に伝え、救助隊による作業へバトンタッチします。

犬が反応、特定した箇所に印がつけられ、壁に穴を開ける作業が始まりました。

エンジンカッター、ドリルなどを駆使して作業が続けられますが、コンクリート瓦礫は見た目以上に強固です。

指揮本部では、状況把握と共有のための情報が記載されていきます。
捜索犬模擬出動訓練(つづく)
築地市場関係者の働きで、市場内の防災訓練に参加する機会を得ました。

例年、火災予防を中心とした防災訓練が行われていましたが、今年は地震災害での捜索犬の役割を知ってもらおうと新たに
デモンストレーションが企画されました。
とはいえ・・・
市場は海産物をメインとした生鮮食料品を大量に扱う場所。通常、犬の出入りは厳しく禁止されています。
「間違っても、市場内に入らないよう!」という制限の中で、消防関係者とともに広場を利用して行うことになりました。

犬はやっぱり・・・ 多くの人に「人気」の存在。
気になる「生臭い臭い」も、あまりに強いせいか、あまりに「当たり前に」漂っているせいか・・・ ほとんど影響はなさそうです。

消防関係者による消火活動や、はしご車救助活動が進められ、その後に捜索犬のデモが行われました。

周囲に漂う生臭い臭いの影響もなく・・・
要救助者役(市場関係者)の臭いをとらえて、しっかり告知してくれました。
デモはデモ。 でも・・・
もしも、大量の生鮮食品(魚貝類)のある市場建物が地震で崩れ、そこに人が大量の生鮮品とともに埋まったら・・・
果たして・・・
捜索犬は「惑わされずに」作業することができるでしょうか・・・。
捜索犬の基礎訓練は、捜索犬を目指す犬たちが「犬の訓練」の階段を一つ一つ登るように積み重ねていきます。
犬によって得意不得意もありますが、一番大切なのはハンドラー(指導手)と犬との良き関係(依存ではない)づくりとコミュニケーション。
人間側から見ればほんのちょっとの違いに見えても、犬の側に立ってみれば「大きな違い」のあることは多々あります。
犬の心理や思考にマッチした合図と動作が加われば、求める結果も早く出るはずですが・・・
ハンドラーが的確な対応をしていなかったり、意識して教えている以外も常に学習している犬を忘れて「好ましくない行動」を学習させて
しまったりで、捜索犬としてふさわしくない問題をいつまでも引きずらせてしまうことがよくあります。
そんなこんなで、行ったり来たり・・・ 悩んだり・・・。
とはいえ、少しずつでも、捜索犬「らしい」行動から、捜索犬として「ふさわしい」行動を目指していきます。

まずは「人と犬とのいい関係づくり」、この夏の模様です。
暑い最中の訓練は短時間しかできません。 「涼」を時々とりながら・・・。

誰であっても、ヘルパーがどこに隠れていても・・・。
探す楽しさ、探す喜びを植えつけていきました。
捜索犬の基礎訓練模様(つづく)
新たな訓練エリアの捜索
今回は、人の捜索の前に、訓練できそうなエリアの捜索を行いました。
基本的には、2万5千分の1地図データから地形と周辺環境を読んで「使えそうなエリア」を探ります。
三峰川や丹沢のような山域では、それなりの苦労をすれば訓練できるエリアはたくさんありますが、
車でアプローチできる場所で犬の捜索訓練ができるエリアは限られています。
しかも・・・ 首都圏からそう遠くない範囲で・・・。
ということで捜索した候補地は

高速道の隣の小山と北側のエリア。
しかし、現地を視察すると、車を止めるスペースがなく、しかも北側で、この時期としては陽がささない「寒い」場所。
そこで、南側を視察してみましたが、「いい雰囲気」なのですが、ちょっと使いにくそう。
ということで、ここはあきらめ、次の候補地へ。

地図の情報からみると使えそうなエリアですが、思ったよりも樹木が深く、また北側のために暗い感じでした。
道路は広く、車を止めるスペースも十分でしたが、他の車もあってまた次の候補地へ移動しました。
次のエリアはやや小高い山を中心に広がる傾斜地です。
地図からイメージできる「雰囲気」はけっこう良さそうで期待できました。
しかし・・・ なかなか「これは」というエリアが見当たりません。

もう少し移動してみると、緩やかな傾斜の中に日ざしもあって、期待に答えてくれそうな所が・・・。
ようやく、良い雰囲気のエリアを発見!
ここで訓練をすることにしました。
広域捜索訓練ツアー(つづく)
去る3日、好天の中、「訓練したい」犬・・・よりも、「訓練したい」人を連れて・・・
群馬県まで行ってきました。
まずは「行ったことのある場所」(下記2万5千地図の場所)を下調べ。

しかし、現地は「人の手が入っていない数年」の間に育った葛のツタが生い茂っていました。

移動するのも一苦労。
そんな中、少しだけ・・・

犬に簡易な捜索訓練。

意欲ある犬にとっては、藪の中も楽しい作業です。
この日は冬型の気圧配置。

天気は良いですが、北西からの風に乗って雲(冬ならば雪雲)が次々とやってきていました。
そして・・・

枯れかけた荒地に、可憐なヒメジオンの花が咲いていました。
このあと、訓練できそうな新たな「エリア」を求めて移動しました。
広域捜索訓練ツアー(つづく)
先日、11月3日、群馬県の山間部へ捜索犬の訓練に出かけました。
今や晩秋の花の一つとなってしまった黄色いセイタカアワダチソウがあちこちに咲いていました。
そして、そんな黄色い色の中に赤い蝶(アカタテハ)が目にとまったので、何枚か捉えてみました。



秋の日ざしに、秋らしい色が映えています。
黄色と赤・・・ 紅葉の色合いです。
今日から11月、秋のバラもそろそろ終盤。
ウチにあるのはつるバラばかりで花はほとんどついていませんが・・・

こんなにたくさんのバラが・・・
種類もたくさん、彩りもたくさん、香りもたくさん。
知り合いのバラ園に立寄ってみたら・・・
「バラの畑の花、切ってもっていっていいよ」と言われ!
遠慮なく「きれいどころ」を摘んできました。
摘んだバラを無造作に水に浸けただけなのに、これだけの花が集まるとそれだけで 綺麗です。

光の加減を変えるだけで、趣も変わります。
そして、バラといえば・・・ チャンス。

いつもいいモデルを演じてくれました(バラと犬の肖像・ペット博)
ありがとね、チャンス。