雪山に入る人は
雪崩事故のリスクを極力減らすために
雪崩講習会を受けて欲しいと思います。
面発生表層雪崩の怖さを知るために、そのしくみを理解するために
そして、行動する前に!
雪斜面が不安定安かどうかを知り、とるべき安全なルートを選択するために。
いくつかの団体で講習会が実施されていますが、開催地や日程に合うものを選んでください。
ちなみに、私が毎年参加しているものは

詳しくは、上記問い合わせ他、関東雪崩講習会を。
その様子は、2011年、2012年(1)、2012年(2)、2013年(1)、2013年(2)、2013年(3)
ヒットも 脇役で参加です!
是非!

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あくまでも
上市(富山側)と大町(長野側)のアメダスデータから、立山真砂岳の標高を勘案して
イメージとしてのグラフですが

こんな感じになりました。
気温については、700hPa高層天気図からもある程度読み取れますが
真砂岳付近の気温は、上市や大町の気温から換算しました。
その気温から考えると、また当時の上層の気温を考えれば
降水量はすべて降雪になります。
そして降雪量は、上市の雨量データーを元に考えれば、それをかなり上回るであろう(山にぶつかって上昇流が強まり、
降雪量は当然多くなるため)ことも想像できます。
ので、 それを考慮して換算しています。
このグラフのパターンは多分、室堂付近で観察された記録に共通しているのではないかと思います(確認はしていませんが)。
問題は! この気温の変化と、積雪量の変化から
雪崩が起こる確率が、相当に高まった! ことが示されてていることです。
すなわち、

20日からの冬型で強い降雪が起こる前は
気温がやや高めで、それまで降り積もった雪はしまり、日夜の気温差も大き目だったとすれば
積雪表層近くに弱層が生成されたか、あるいはクラストした雪面になっていたと思われます。
そこに
急激に降り積もった新雪。
20~22日の気圧配置は

典型的な西高東低の冬型
降り積もる積雪は、積もった重さで圧密され、雪粒子はくっつきあい(焼結)、しまっていきますが…
それは、積もった雪(上載積雪)全体を大きな板のような状態に(スラブ化)していきます。
気温の上昇は、その過程を早めます。
そして
そんな積雪の変化、状態は… 目で見ただけでは、全くわかりません。
さらに

23日は、移動性高気圧に覆われ始め
最高の登山日和。
目で見る雪山は まさに美しき白銀の峰々。
しかし、その雪の下に
面発生表層雪崩を起こす条件が整っているかもしれない! ことなど…
知る由もありません。
そこへ 立ち入れば 「 罠にスイッチが入って 」 面発生の表層雪崩が発生してしまいます。
だがしかし、
このような気象現象を事前に知っていれば
雪中のワナに対して、 最新の注意をはらうことができる
はずです。
とはいえ、 また起こってしまった雪崩事故…。
残念でなりません。

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