一昨日(17日)の夕方、13日に起きた雪崩事故のニュースが入ってきました。
6月に雪崩? と、夏山に向かっている日本ではピンとこない雪崩事故発生の報です。
しかし、海外の高峰では時々起こり、ニュースとなることのある時期とも言えます。
運良く助かった生存者から伝えられる内容、現場の写真などを見ると、面発生の表層雪崩であろう
ことが想像されます。
多くの登山経験者からの意見が報じられていますが
こと雪崩に関しては、山の経験年数、高度な登山技術の有無には関係なく、その脅威に晒され、犠牲になってしまうことの
なんと多いことでしょうか・・・。
面発生表層雪崩は、何の前触れもなく起こるように見え、それがこの雪崩の怖さとして伝えられますが
「雪崩れる条件が整っている」ときに登山者が入り込んで発生する、ということがとても多いのも事実です。
■現場は雪崩の起こりやすい場所として知られていた。
■現場の斜度は35度前後(35~45度の範囲での発生頻度が高い)。
■悪天(降雪と強風)が続いていた。
と、報道にあります。
それと、気になる点が・・・。
パーティ4人がロープでつながって下降していたこと。
50mロープと仮定すると、多分、それより短い間隔、たとえば10m以下の間隔で一列に歩んでいたと思えます。
一列縦隊(とくにトラバース時)は、雪崩れる上載積雪に負荷をかけやすく、またロープは滑落時の危険回避には役立ちますが、
雪崩に襲われたときは、全員道連れとなって危険です。
捜索犬も出ていたようですが(ANNニュース動画内)
雪崩規模が大きく、堆積している雪もかなりの量、さらにはクレバスの存在・・・
捜索もままならないことが現実のようです。
そして、捜索打ち切り・・・ の報。
悲しく非情な現実が立ちはだかります。
今後、事故の検証がなされた段階で
あらためて、雪崩に遭わないための、雪崩を回避するための 知識や技術を
登山界全体が共有していけるようになって欲しいと
願ってやみません。
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