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山と瓦礫と捜索犬
山の中、雪の中、瓦礫の中、鼻を使って人を探す犬がいます。 そんな「捜索犬」活動の一端と興味ある自然現象及びとっておきの写真などを紹介します。
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北ア抜戸岳雪崩遭難者捜索再び(3)
北ア抜戸岳雪崩遭難者捜索再び Ⅲ 



トレンチ(Trench)から臭いを探る試み


 雪面に溝(トレンチ)を掘り(実際には20~30cm程度)、臭いを探らせる試みを提案して、積雪層川縁を中心に 1.5~2mくらいの間隔で作業に入ってもらいました。

トレンチづくり
 深い溝とは違い、比較的短時間で溝を掘ることができますが、たくさんの溝を掘るためかなりの労力が必要になります。一定のエリアに溝を掘ったあと、チャンスがそこを捜索する間は休んでもらいました。

溝を掘って臭いを探る①
 溝はもちろん、周辺を含めて何度も臭いを探らせました。
 
溝を掘って臭いを探る②~川で
 チャンスの行動、仕草を十分注意して観察し続けますが… 雪面、雪中から「何かを感じる」明確な反応が見られません。

溝を掘って臭いを探る③

岩周辺で「何か」気にする動作

 岩の周辺では「なんとなく」程度の「気にする」仕草を断片的にするのですが、雪面でスクラッチするといった反応は見出せませんでした。



難しい読み

 岩に登ろうとする動作を何度かしましたが、トレンチが岩の付け根付近に及んでいるために少し躊躇する様子も見られました。その動作が何を意味しているのか、悩みました。

 「消失点下部の融雪水からの臭い」を感じているのではないか…。


 雪面を中心に「明確な反応がない」中、対岸の消失点下部の積雪に「臭いのもと(遺体)」が存在し、その下を流れる水を伝って臭いが出てきているのではないか…。
 そんな心理が働いてしまう状況でした。


 そして、その見方は可能性の一つではあっても、結果的には「誤った推理」となりました。



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